まばたきの隙に

数行に、そのままに、

瑠璃色の日々 《13・瑠璃色の日々》 完結

十三・《瑠璃色の日々》

 

 ストレスという名の心地良くない経験ばかりがたまっているように感じられる日々だが、本当はそんなことはないのだろう。この間は金曜ロードショーを見て笑って、母とチューハイを飲んだ。うん、文字にすると更に充実して見えるものだ。その前は友人とリモート飲み会もやってみたし、好きな歌手のDVDをワクワク開封もした。幸せも積み重なっているのだ。もちろんなにもない一人の休日だってほしいが、私は必ずしもそんな時間がないとやっていけないタイプではないからこれは順番をつけるなら随分後半にくる。ありきたりな日々でないことを願いながらも、大きく変わらぬ日々に自分にもバレないように安堵している常。もし挑戦できるものを見つけたならしていきたい。出来るうちに積極的に。その上で今の不満ばかり数えてしまうような日々も後に振り返ると「あの頃は良かった」思ってしまう程度なのを知っている。でもそんなこと思いたくはないから、自然な日々に美しい色をいつだって見出していきたい。       

                                  春海 晶穂