まばたきの隙に

数行に、そのままに、

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

瑠璃色の日々 《8・常》

八・《常》 父も母もそう楽に構えてほしい。長く重そうな過去を経て、旦那の入院や借金の返済に大切なものを投げ打ち、旦那不在の義実家で子どもを育ててきた苦労や恩を思うと、母には楽しく穏やかに日々を過ごしてほしい。でも自分にはその考えを上手く伝え…

瑠璃色の日々 《7・私の中》

七・《私の中》 何に影響されたのか、私は人生の全てを快、不快で分けた時に自分が不快と感じることは8割自分せいで、残りはどうしようもない理不尽だと思うようになった。そう考えたら私は楽になった。よく聞くが人を変えるより自分が変わる方が早い。仕事…

瑠璃色の日々 《6・私》

六・《私》 まあそれはいいとして、私は本や映画で感動して涙することもあるし、好きな物について友人と長々と語ることもあるし、その日の気分で調子が出ないこともある。自分を冷めている人間だとは思わないが祖母を怒鳴る父も、祖母をなんとかしようとする…

瑠璃色の日々 《5・憂鬱・2》

五・《憂鬱・2》 嫁いびりなんて言葉があるがそんな風ではないのだ。(それもあったかもしれない)些細なことでも何日も何か月も、何年も積み重なると許せなくなることから、とても人には言えないようなことまで。父も祖母を叱るが何の意味もない。怒鳴って…

瑠璃色の日々 《4・憂鬱》

四・《憂鬱》 きっとこれも「よくある問題」なのだろう。まず最初に書かなかったが家には祖母(父の母親)もいる。近所の人や祖母の兄弟からの話しや接し方を見ても昔からおかしな人だったことが分かる。母の母親とは真逆な人だから嫁に来たときは苦労しただ…

瑠璃色の日々 《3・祖母》

三・《祖母》 話しは変わるが私の生活は「これさえなければなぁ」というものがある。(誰にでもあるだろうが)それは怒鳴り声(一方的なものではないのだが)。昔もあったが、最近またすこーし増えたように感じる。隣の部屋から聞こえるその声に知らないふり…

瑠璃色の日々 《2・母》

二・《母》 母は複雑な家庭と複雑な進路で紆余曲折を経つつも良い会社に勤め、惜しみながらも結婚を機に退職。長女の私が生まれるときには旦那が生死の境を彷徨う大きな事故に遭い、一人でも育てていくと心に決めた。大きな病院の様々な治療で生き延び仕事に…

瑠璃色の日々 《1・家族》

瑠璃色の日々 一・《家族》 私は三姉妹の長女に生まれた。妹たちとは自分で言うのもおかしいが本当に仲がいい。二人とも家を出て、県外の大学の寮に入っているが、頭の良い二人のことだから少し寂しいけど心配はない。長期休みには帰ってくるし、なんなら私…

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